マイコプラズマ検出

概要

最初に、マイコプラズマは細菌の1種ですがTCA回路 、脂質合成経路、アミノ酸合成経路が欠損しており合成培地では培養が困難です。自然界では真核生物に寄生して増殖しており、サイズも最小の部類 (200 – 300 nm )と細胞や細菌を扱う研究室では汚染生物として混入感染を防止されている場合が多いです。
一方で、マイコプラズマは呼吸器感染症を引き起こし肺炎などの原因となることから医学や創薬分野では重要な研究対象でもあります。
一般的に、マイコプラズマの検出は、真核生物が持たない特定酵素の活性測定をします。この酵素は特定の基質でADPをATPに変換することから、溶菌前後のATPの上昇量でマイコプラズマの存在を判断します。
特定基質を含む溶解試薬のキットと、わずかな発光量の上昇を高感度に再現性良く測定するためのルミノメーターを組み合わせてご利用ください。

基本的な手順 (各社試薬キットのプロトコールに従う)

  1. 細胞上清を遠心
  2. この上清に発光試薬を添加
  3. ルミノメーターで発光測定
  4. 特異性酵素基質試薬を添加
  5. ルミノメーターで発光測定
  6. 判定、❺/❸=1以上であれば陽性と判断

推奨製品

試薬:マイコプラズマ検出用キット (各社試薬キット)
装置:ルミノメーター (Berthold Technologies製)

この実験系には下記の装置が最適です!