ATP測定

ATP測定の原理

アデノシン三リン酸(ATP)は、すべての生細胞に存在し、「エネルギー通貨」とも呼ばれています。ATP量は厳密に制御されているため、その測定は生細胞数の指標として利用することができます。ATPは、ルシフェラーゼとルミノメーターを組み合わせて使用することにより、発光反応を通じて迅速に検出することが可能です。

ATPは、ホタル由来の酵素ルシフェラーゼによるルシフェリンの酸化反応に関与し、この反応により光が発生します。発生する光の量は、酸化されたルシフェリンの量に比例します。
この反応は、ATPおよびルシフェリンが過剰に存在し、発光量がルシフェラーゼ(レポーター)の発現量によって制限されるレポータージーンアッセイで広く用いられています。
一方で、ルシフェリンおよびルシフェラーゼの両方を過剰に用いることで、同じ反応をATP量の定量にも利用することができます。

ATP測定の用途

ATP測定は、原材料、製造プラント、食品、医薬品、ならびに医療機器における細菌汚染のモニタリングに使用されており、主に衛生管理や排水分析の分野で活用されています。
バイオテクノロジーおよび製薬産業においては、ATP測定は細胞増殖、アポトーシス、細胞毒性の評価に用いられます。さらに、腫瘍薬剤感受性試験や抗生物質感受性試験などの細胞生存性試験、ならびにATP連結反応を利用した酵素および代謝物の測定も可能です。 ATPの生物発光アッセイは、その高い感度と簡便性から、現在では非常に広く利用されています。

結果の解釈

一般に、清浄な表面では総ATP量は低い値を示します。そのため、清浄状態のバックグラウンド値の2~3倍を超える発光強度が検出された場合、測定対象の領域が生物由来物質で汚染されていることを示します。ただし、本手法は非常に高感度であるため、実際の運用ではバックグラウンド値の10倍を判定基準として設定することも可能です。
いずれの測定製品を使用する場合でも、試験に適した合格/不合格(Pass/Fail)基準値を設定するための事前検討が必要となります。これは多くの場合、通常の清掃手順に従って基準データを収集することで行われます。設定されるしきい値は、表面の材質や状態、ならびに使用される清掃方法に依存します。

推奨製品

試薬:高感度なATP発光測定用試薬 (各社製品)
装置:プレートリーダー、チューブルミノメーター (Berthold Technologies製)

この実験系には下記の装置が最適です!